訪問介護の仕事を始めるうえで、あらかじめ確認しておくべきことは具体的な支援内容についてです。訪問介護の仕事にはいくつかの種類があり、特に介護士が担当する仕事として多いのが生活援助と身体介護です。この2つの仕事内容にははっきりとした違いがあります。身体介護は、利用者の体の機能を補助するための介護のことを言います。これらの違いは<介護職の基礎知識「身体介護」と「生活援助」の違い>でも知ることができます。

自分で食事を食べることができなくなった人のために食事の介護をする食事介助は、身体介護の代表的な支援内容の一つです。その一方で生活援助とは、主に利用者の身体機能のサポート以外のことに該当し、生活のために必要なことを援助する仕事のことを意味しています。利用者のための食事を作ることなどは生活援助の典型的な支援内容にあたり、作った食事を食べさせる身体介護とは全く別の種類の仕事です。食事の材料を購入するために買い物に行くことも生活援助の仕事で、利用者が生活するうえで必要な品物全般の買い物が生活援助に該当します。

衣類の洗濯なども介護士が担当する生活援助の仕事であり、身体介護と比較しても支援内容が多岐にわたることが特徴です。たとえば、日常的に服薬をしている利用者が、病院などに必要な薬を受け取りにいくことのサポートも生活援助の仕事に含まれます。ただし、仕事の内容によっては生活援助には当てはまらないこともあります。利用者が親族などと同居している場合、利用者が生活している場所以外の部屋を清掃することは生活援助には該当しません。